なぜChatGPTで十分じゃないのか? AI旅行プランナー「Tabidea」が解決する、旅行計画のリアルな壁
「AIで旅行計画を立てるなら、ChatGPTに聞けばいいのでは?」——Tabideaを開発する中で一番よく聞かれるこの疑問に、**UIとUX**とプロダクト思想の観点から答えます。
こんにちは、Tabidea(タビデア)開発者の Tomokichi です。
前回の記事では、Tabideaを作った原体験である「旅行計画、うまくいかない病」についてお話ししました。 今回は、Tabideaを開発していると必ずと言っていいほど聞かれる、ある最大の疑問について書きたいと思います。
それは、AIで旅行計画を立てるなら、ChatGPTで十分じゃないの? という疑問です。 確かに、ChatGPTに「3泊4日の京都旅行のプランを考えて」と入力すれば、それらしい旅行プランが一瞬で返ってきます。 それでも私が、あえて「Tabidea」という専用のプロダクトを作っているのには、明確な理由があります。
1. チャットUIの限界:「プロンプト」という高い壁
ChatGPTで本当に満足のいく旅行プランを出力しようとしたことはありますか? 実は、本当に使えるレベルの計画を出力させるには、以下のような情報をすべてプロンプト(指示文)に盛り込む必要があります。
- 前提条件:日程、予算、出発地、宿泊先の住所
- 同行者:一人旅か、カップルか、子連れか(移動ペースに直結します)
- 嗜好性:食重視か、体験重視か、歴史重視か
- 制約事項:朝は10時出発がいい、1日あたりの移動は〇〇分以内にしたい
これを毎回テキストで打ち込むのは、旅行計画を立てるのと同じくらい面倒な作業です。 結局、「京都のおすすめの場所教えて」という短いプロンプトになり、返ってくるのは旅行ガイドブックの目次のような「浅いモデルコース」になってしまいます。
Tabideaでは、こうした文脈の入力を、チャットではなく直感的なUI(選択肢やスライダーなど)で行えるようにしています。ユーザーはプロンプトエンジニアリングを意識することなく、自分の要望をAIに正確に伝えることができます。
2. 「出力されたテキスト」を「実行可能な計画」に変換する手間
仮に、ChatGPTが完璧なテキストの旅行プランを出力してくれたとします。 しかし、現実の旅行計画の「めんどくささ」はそこからが本番です。
- 「このお寺とこのカフェ、地図上でどういう位置関係だっけ?」
- 「A地点からB地点への移動時間は? 電車? バス?」
- 「このお店、定休日はいつ?」
ChatGPTが出力するのはあくまで「テキスト」です。 ユーザーは結局、Googleマップを開き、乗り換え案内アプリを開き、お店の公式サイトを開いて、AIが提案したプランが現実的に実行可能かを検証・調整するハメになります。 これでは、AIを使っているのに人間の負担は劇的には減っていません。
3. Tabideaのアプローチ:テキストではなく「体験」を出力する
Tabideaが目指しているのは、AIを「チャットボット」として使うのではなく、強力なバックエンド・エンジンとして使うことです。 Tabideaでは、AIが生成した旅行プランを単なるテキストとして表示するのではなく、以下のように構造化されたデータとしてUIにマッピングします。
- タイムラインとしての表示
- 地図上でのルートの可視化
- スポット間の正確な移動時間と手段の自動計算
これにより、ユーザーは「AIが考えたプラン」を、Googleマップや他のアプリを行き来することなく、Tabideaの中で完結して調整・確認することができます。 「ここはやめて、別のお店にしよう」と思ったら、ワンタップでその部分だけをAIに再提案させることも可能です。チャットのように文脈が崩れたり、ゼロからやり直したりする必要はありません。
まとめ:「AIのガワ」ではなく「旅行のツール」を作る
ChatGPTは素晴らしい汎用ツールですが、「旅行計画」という特定のドメインにおいては、専用に設計されたUIとUXには敵いません。 Tabideaは、単に「ChatGPTのAPIを叩いて結果を表示するだけのアプリ」ではありません。 旅行計画特有の「めんどくささ」を徹底的に分解し、AIの力と専用のUIを組み合わせることで、旅行のワクワク感だけを抽出するプロダクトです。