旅行のワクワク感を邪魔しない。Tabideaの**UIとUX**とデザイン思想
AIの複雑な処理をいかに隠し、ユーザーには「旅行の楽しさ」だけを感じてもらうか。TabideaのUIデザインにおいて最もこだわっている「引き算」と「直感性」について解説します。
こんにちは、Tabidea 開発者の Tomokichi です。
これまで、Tabideaを作った理由や、AIプロンプトの泥臭い裏側について書いてきました。 ユーザーが直接触れる部分——UIとUXとデザイン思想についてお話しします。
どんなに裏側のAIが賢くても、画面が使いにくければ「めんどくさい」は解決しません。 Tabideaのデザインにおいて、私が最も大切にしているコンセプトは**旅行のワクワク感を邪魔しない(ノイズレス)**ことです。
1. 「設定」ではなく「対話」のような入力体験
旅行計画のスタート地点は、条件の入力です。 よくある旅行サイトでは、「出発日」「人数」「予算」「エリア」といった無機質なフォームがずらりと並びます。これは「作業(タスク)」を感じさせてしまい、ワクワクしません。 Tabideaでは、入力フォームを極力シンプルにし、自分の気分を伝えるようなUIを意識しています。
- テキストボックスを減らし、直感的にタップできる「タグ」や「スライダー」を多用する。
- 「歴史が好きですか?(はい/いいえ)」ではなく、「今回はどんな気分ですか?(のんびり / アクティブ / グルメ)」と聞く。
2. 「情報量」のコントロール(引き算のデザイン)
AIが旅行プランを生成すると、たくさんの情報(スポット名、説明、時間、距離、写真...)が出力されます。 これをすべて一度に画面に表示すると、ユーザーは情報の洪水に溺れて「ウッ」と疲れてしまいます。 そこで徹底しているのが**段階的開示(Progressive Disclosure)**です。
- 全体像の把握: まずはタイムラインとマップで「1日の流れ」だけを直感的に見せる。
- 詳細の確認: スポットのカードをタップして初めて、詳しい説明文や営業時間、レビューなどの詳細情報が表示される。
3. 「変更」のハードルを極限まで下げる
AIが提案したプランが、1発で100%完璧であることは稀です。「ここはちょっと違うな」とユーザーが思うことは当然あります。 ここで「じゃあ条件を変えて再生成ボタンを押してね」と、また数秒〜数十秒待たせるのは最悪のUXです。 Tabideaでは、プランの微調整を、指先一つで直感的に行えることを目指しています。
- タイムラインのドラッグ&ドロップ: スポットの順番を入れ替えたら、AIではなくフロントエンド側で即座に移動時間や滞在時間を再計算して表示を更新する。
まとめ:「AIの存在を忘れさせる」のが最高のAIアプリ
私が理想とするAIアプリケーションは、AIを使っていることをユーザーに意識させないアプリです。 「AIが考えました!」とAIを主役にするのではなく、AIはあくまで黒子に徹する。 ユーザーの画面上には、ただ美しくて、実現可能で、ワクワクする「自分のための旅行プラン」だけが存在している。